タルクtalc

Cas No.14807-96-6

タルクは、すべすべした滑度があり、「モース硬度1」と爪で傷つけることができる、鉱産物の中で最もやわらかい鉱物です。日本では滑石(かっせき)と呼ばれ、昔は子供たちが地面に字を書いたりして遊んでいました。

タルクは、摩耗度が低く、化学的安定性、電気絶縁性、有機物との親和性等の有用な特性を持っています。このような特性を活用するために、微粉に粉砕されて多くの製品の原材料として使用されています。主な用途として、製紙、塗料、樹脂、ゴム、医薬品、化粧品、セラミックス、農薬、に使われています。

一般名:タルク、滑石、温石 Talc、Soap Stone
化学名:含水珪酸マグネシウム
分類:珪酸塩鉱物
化学式:3MgO・4SiO2・H2O
用途:製紙、塗料、樹脂、ゴム

一般的性質

外観:白色粉末
結晶系:単斜晶系・三斜晶系
モース硬度:1~1.5
比重:2.6~2.8(g/㎤)
pH:8~10

粉体特性

白色度:73~98度
水分:0.5%以下
残渣:0.5%以下 (325mesh)
嵩比重:0.15~0.45(g/ml)
吸油量:25~50 (ml/g)

汎用タルク

汎用タルク製品は、堅型VXミルで粉砕・分級加工した製品です。
一般に製紙、樹脂、塗料、ゴム、セラミックス等に使われています。

商品名 白色度
(度)
水分
(%)
45μ残渣
(%)
かさ比重
(g/ml)
吸油量
(ml/100g)
平均粒径
(μm)
pH
タルクFT-2 75.2 0.39 0.40 0.44 32 13.110 9.0
タルクFTN 73.0 0.33 1.30 0.41 30 14.306 9.0
タルクA 82.0 0.21 0.31 0.42 30 11.470 9.0
タルクFC-1 77.0 0.38 0.30 0.43 32 15.275 9.0
タルクPC 85.0 0.33 0.03 0.18 45 4.971 9.0
タルクPS-85 88.0 0.30 0.09 0.28 34 18.011 9.0
タルクFL 88.0 0.20 0.33 0.40 30 16.232 9.0
タルクZT-R 90.5 0.30 0.05 0.26 40 13.700 9.0
タルクFT-51 94.0 0.25 0.10 0.36 30 11.470 9.0
タルクFH 01 95.0 0.20 0.09 0.37 40 16.092 9.0

超微粒子タルク

超微粒子タルク製品は、微粒子タルクを高精度の微粉分級機で二段分級加工した製品です。
高機能性樹脂の充填剤として用途が拡大しています。

商品名 白色度
(度)
水分
(%)
45μ残渣
(%)
かさ比重
(g/ml)
吸油量
(ml/100g)
平均粒径
(μm)
pH
タルクMF-96 98.0 0.30 0.003 0.15 45.0 4.733 9.0

マイカMica

Cas No.12001-26-2

マイカは、珪酸アルミニウム系の鉱物で、軟らかく、光沢があり、剥ぎ取ると薄く板状に剥離する特徴を持っています。
マイカは電気絶縁性及び耐熱性に非常に優れており、強靭で弾力性があり、電気絶縁材料をはじめ、ゴム、塗料の充填剤等に使われています。また、マイカはアスペクト比が高く、剛性率が高いため、樹脂の補強剤としても使われています。

一般名:マイカ、雲母 Mica
化学名:白雲母、マスコバイト Muscovite
分類:層状珪酸塩鉱物
化学式:KAl2AlSi3O10(OH)2
用途:ゴム、塗料、樹脂、電気絶縁材料

一般的性質

外観:灰色粉末
結晶系:単斜晶系、六角板状結晶系
モース硬度:2.5~3.0
比重:2.8~3.0(g/㎤)
pH:8.0~10.0

紛体特性

白色度:60度以上(100mesh)、65度以上(325mesh)
水分:0.5%以下
残渣:1.0%以下(100mesh)、5.0%以下(325mesh)
嵩比重:0.20~0.35(g/ml)
吸油量:35~45 (ml/g)

汎用マイカパウダー

マイカには白雲母、金雲母、黒雲母等がありますが、当社では中国産の白雲母(マスコバイト)パウダー製品を扱っております。塗料等に使用されております。

商品名 白色度
(度)
水分
(%)
45μ残渣
(%)
かさ比重
(g/ml)
吸油量
(ml/100g)
平均粒径
(μm)
pH
マイカパウダー
100メッシュ
63.5 0.48 19.5 0.32 32 39.186 8.8
マイカパウダー
325メッシュ
67.5 0.40 0.20 0.33 30 22.505 8.8

カリ長石Potash Feldspar

Cas No.68476-25-5

長石は、火成岩を構成する主要な鉱物であり、石英や雲母などと共に、最も代表的な造岩鉱物です。
長石には、正長石、曹長石、灰長石などがあり、化学組成からは、K(カリウム)を含むカリ長石と、Na(ナトリウム)を含むソーダ長石に分けられます。
中でもカリウムに富むカリ長石(K-feldspar)は、主に板ガラス、衛生陶器やタイル原料などの窯業界で広く利用されています。粉末品については塗料、ゴム、樹脂の充填剤のほかに、研磨剤や耐火セメント、溶接棒としての用途があります。

一般名:カリ長石 Potash Feldspar、Potassium Feldspar   化学名:正長石 Orthsoclase、Feldspar 分類:珪酸塩鉱物 化学式:K2O・Al2O3・6SiO2 用途:塗料、ゴム、樹脂、研磨剤、陶磁器、タイル、溶接棒

一般的性質

外観:白色粉末
結晶系:単斜晶系
モース硬度:6~6.5
比重:2.5~2.7(g/㎤)
pH:6~10

粉体特性

白色度:78~82度
水分:0.5%以下
残渣:2%以下 (325mesh)
嵩比重:0.5~0.7(g/ml)
吸油量:10~15 (ml/g)

汎用カリ長石パウダー

汎用カリ長石パウダー製品は、ボールミルで粉砕加工した製品です。
塗料等に使用されております。

商品名 白色度
(度)
水分
(%)
45μ残渣
(%)
かさ比重
(g/ml)
吸油量
(ml/100g)
平均粒径
(μm)
pH
カリ長石SM200 85.0 0.30 1.5 0.69 13.5 18.450 8.5

工程

工程に関してはこちらをご覧ください。(PDF)

アスベスト情報

アスベストについて

平成18年8月28日厚生労働省が基安化発第0828001号「天然鉱物中の石綿含有率の分析方法」を公表し、同年9月1日に施行されました。
弊社での、タルク原石及びタルク製品は、基安化発第0828001号に基づく分析法にて、タルク中の石綿含有率を判定しており、 アスベストが0.1重量%(検出限界)以下であることを確認しておりますので、お客様に安心して弊社のタルク製品をご使用いただいています。

タルク中の石綿含有率の分析方法

1.X線回折装置
PANalytical社製 オールインワン多目的X線回折装置 Empyrean
2.標準試料
(社)日本作業環境測定協会の標準試料
タルク(トレモライト0.5%含有)標準試料 JAWE1112
タルク(クリソタイル0.8%含有)標準試料 JAWE1212

3.分析操作
ア.X線回折装置の測定条件
測定範囲(2θ)
トレモライト10-11° (10.4° 付近)
クリソタイル11-13° (12.1°付近)又は23-26°(24.3° 付近) 管電圧及び電流:40kV 30mA
対陰極:Cu
単色化:Niフィルター
検出器:半導体検出器
スリット系:自動可変スリット使用(照射幅15mm固定)
ゴニオメーター走査速度:毎分1/8°
フルスケール:自動スケール

イ.測定法
基安化発第0828001号に基づく分析法による。
ウ.判定方法
測定結果、回折線が認められない場合又は標準試料の当該回析線強度以下である場合は0.1重量%を超えていないと判定される。

本社・営業部


福岡県嘉穂郡桂川町豆田151
TEL:0948-65-3411

八代工場


熊本県八代市新港町2-4-6
TEL:0965-37-1165